Borderlands 2のレビュー
太い墨の輪郭のセルシェーディング、けばけばしい色調、いかれた終末後の世界──本作は、遊べるコミックさながらだ。やりすぎなほどの敵のデザインとトラッシュな美学が、ひと目でそれと分かる個性をつくる。洒脱で奔放なこの視覚演出が、FPSに深い刻印を残した。
三人の作曲家がパンドラを分担し、合成の西部劇を発明した。乾いた平原には埃っぽいギター、ツンドラには凍てつく音層、廃材の街には金属打撃音。地域ごとに音の気候があり、地図は目と同じだけ耳でも読める。口笛のタイトル曲が辺境の想像力を決定づける。
ハンサム・ジャックはFPSの悪役の文法を変えた。彼は最深部に隠れず、こちらに話しかけてくる。無線で失敗を嘲り、勝利に軽口を叩き、自分こそパンドラを文明化する英雄だと語り続ける。その声が憎しみを個人的なものにし、笑いの奥の残酷が一層鋭く刺さる。
ランダム生成される膨大な武器を集め続ける収集と射撃のループは、ソロでも協力プレイでも変わらず心を躍らせる。互いを補い合うクラスと辛辣なユーモアが、あらゆる銃撃戦に彩りを添える。ルーターシューターの礎たる本作は、小気味よいガンプレイと惜しみないボリュームを保ち、今なお夢中にさせる。
敵を切り裂いて見たこともない性能の銃を引き当てる流れが、鋭い笑いと記憶に残る悪役で磨かれた戦利品の循環を延々と回す。スキルの強化と伝説武器の追跡が執念に報いる。厳選は堂々巡りになりうるが、惜しみないボリュームと協力プレイの楽しさが、数十時間を引き留める。
ほぼ無限の組み合わせを生む武器ジェネレーターによって、本作は理想の戦利品を求め、クラスごと、ビルドごとに延々と周回させる。本編はあくまで出発点に過ぎず、豊富なサブクエスト、エンドゲームのレイド、熟練度、四人協力プレイが体験を際限なく引き延ばす。戦利品と辛辣なユーモアの融合が、カタログ屈指の遊び込まれた一本に押し上げた。