Chaos Seed - Fuusui Kairoukiのレビュー
この作品は断面図として進む。まるで蟻の巣だ。岩を掘って坑道を伸ばし、そこへ部屋を据える。泉、鍛冶場、祭壇、庭。種類ごとに専用の絵が用意されている。この切り取り方は極めて珍しく、山全体の状態がひと目で読み取れる。石の黒と灯った部屋との対比が、画面の構造そのものになっている。
音楽が保つのは、人の住む地下の空気だ。低い持続音、打楽器へ変えられた水滴の音、長い普請の時間をゆっくり巡る旋法的な音形。外からの襲撃が始まれば拍は一気に上がる。掘り進める静けさと、攻め込まれる切迫との落差が、この作品の聴取の構造そのものになっている。