Crysis 2のレビュー
生い茂るジャングル、荒廃した巨大都市、写実的な光──本作は、目を見張る植生と演出で技術の限界を押し広げた。背景の密度と光の描画が、最先端のリアリズムをつくる。丁寧で華やかなこの視覚的野心は、長くグラフィックの見せ場であり続けた。
ゲームの真の音は、スーツから出る。ナノスーツは、様式を告げる合成の声、装甲時の機械の息、迷彩を起動する際のこもった擦れ、活力が充填される鈍い唸りを持つ。この装備をまとうことは、自らが機械になるのを聞くことだ。音響設計は、力の切り替えごとを音の出来事にする。荒廃した都市は、装甲の呼吸の後ろへ退く。
物語は、死者の皮に一人の兵士を入れる。瀕死の主人公は、別の男のスーツと身分を受け継ぎ、その声は兜のなかで鳴り続け、彼は隔離下のマンハッタンを、疫病と異星人の侵略に荒らされた街を進む。立ち上がる問いは、生き延びることだけではない。自分でない男の名、装甲、任務を背負うとき、自分は誰なのかだ。