Dead Rising 2のレビュー
フォーチュンシティはネバダのカジノを茶化す。趣向を凝らした外観、プラスチックの騎士、ピラミッド、そしてもう送迎車の来ない客を呼び続ける明滅する看板。作業台は視覚の実験室であり、組み合わせた武器はどれも一目で分かる手製の代物になる。電池を刺した熊手、櫂に留めた電動鋸。
カジノは無人のまま稼働を続ける。誰もいない広間で鳴り続けるスロット、ロビーに流れる録音の楽団、死者で埋まった客席へ向けた公演案内。自動運転のこの館内放送が音の地の大半を占め、停電を含めそれが途切れる稀な瞬間こそが、本作で最も不穏になる。
チャック・グリーンが求めるのは特ダネではなく薬だ。感染した娘は二十四時間ごとに投薬を要し、作中の時計は医療の秒読みへ変わる。しかも彼はリアリティ番組のカメラの前で感染爆発の犯人に仕立てられ、薬を探しながら潔白を示さねばならない。両立しない二つの緊急事態が同時に走る。