Deep Fearのレビュー
海底基地という舞台が画づくりの制約をそのまま決めている。配管で埋まった金属の通路、赤い非常灯、その向こうに黒い塊しか見えない丸窓。セガはこの地平線の不在を利用して視線を閉じ込め、薄闇の中で断片としてしか捉えられない生き物たちを、終盤まで意図的に暗いまま置いておく。
音の方針は、くぐもった遠さに賭けられている。水圧を思わせる低い持続音、楽曲に組み込まれた船殻の軋み、警報だけが破る長い沈黙。事が起きれば弦が一気に立ち上がるが、決して歌い上げはしない。頂点の連続ではなく、途切れない張りつめを保つための選択だ。
物語は科学施設を舞台にした密室劇の型を踏む。有人拠点で起きた事故、救援より速く広がる汚染、原因について嘘をつく上層部。酸素という制約は遊びだけでなく脚本にも行き渡り、どの回路を切るか通すかという判断は、数値ではなく出来事として語り直される。