Dragon Warriorのレビュー
第一作が押し通すのは徹底した見やすさだ。決して向きを変えない正面向きの主人公、単色の背景の前に一体ずつ大きく示される魔物、白い枠で囲まれた命令欄。使える記憶容量が強いたこの簡素さは、やがて役割演技作品の一学派を象徴する絵の刻印となった。
J-RPGの礎たるすぎやまこういちの音楽は、荘厳な「序曲」から心安らぐ村の主題まで、ファミコンでは前例のない古典的な気品を一瞬で打ち立てる。気高く温かなどの旋律も、稀有な品格とともに勇者の探求に寄り添う。この先駆的な楽曲が、ひとつのジャンルの音の魂を定義した。
平原を探索し、ターン制の戦闘をこなし、経験値ゲージが満ちていくのを見る。この努力と報酬の流れは恐ろしいほどよくできている。レベルが上がるたびに呪文や新たな地域、装備が開放され、さらに先へ進みたくなる。パワーアップには相応の戦闘の繰り返しがつきものだが、このジャンルの先駆けは驚くほど明快で人を惹きつける力を保っている。
竜王に挑むだけの力を得るまで、地道なレベル上げに長い時間を費やす。アレフガルドを歩き、武器のために金を貯め、呪文を一つずつ覚える積み重ねが進行そのものを形づくる。この忍耐の成長こそJRPGの原点であり、勝利の一つ一つを格別なものにする。エニックスの歴史的名作は今も genre の祖と讃えられる。