Dragon's Crownのレビュー
石畳の一枚に至るまで手で描かれた中世の世界は、奔放な輪郭の登場人物と、息をのむ絵画的密度の背景で満ちあふれている。ヴァニラウェアの筆致は、写本の装飾画とヒロイックファンタジーのポスターを同時に思わせる。唯一無二のこの絵の豪奢さは、いまも目の饗宴であり続ける。
崎元仁とベイシスケイプの手による音楽が、絵物語のような美しさをたたえた、バロックで英雄的なオーケストラを繰り広げる。どのダンジョンも、どの戦いも、作品の美意識に忠実な、おとぎ話のような荘厳さとともに立ち上がる。豪奢で洗練されたこの交響的な広がりが、この中世の冒険を最初から最後まで昇華させる。
仲間とともに敵の群れを薙ぎ払い、戦利品や財宝を拾い集めては再びビルドを練り上げる。ベルトスクロールRPGの熱がそのたび甦る。戦利品や隠し分岐を求めて喜んでステージを周回したくなる。背景の使い回しはやがて気になり始めるが、絢爛な画作りと深い育成は、一戦また一戦と引き込んでいく。
六つの職業のいずれかでサイドスクロールのダンジョンを探索することは、再プレイ性と戦利品のために組まれたアクションRPGのループを開く。各英雄を育て、レアな装備を追い、協力する営みが、果てしなくやり直したくなる気持ちを誘う。豪奢に描かれたこの戦利品と職業の豊かさが、アクションRPG好きが育てる長寿命を支えている。