Dragon's Dogmaのレビュー
ここでの夜は本当に暗い。手に提げた角灯の輪の外では画面に何も映らず、尽きていく油が探索の資源になる。開けた世界では珍しいこの完全な闇が地理に重みを取り戻させる。一方でキマイラやサイクロプスといった巨獣は、肩や首筋に掴み所を備えた、登られるための造形をしている。
音楽は垂直方向に起動する。巨獣の脚を叩いている間、伴奏は控えめなままだが、しがみついて登り始めた瞬間に弦と金管が一斉に開き、掴まっている限り鳴り続ける。楽曲は大胆さの指標となり、地面へ降りることは管弦楽を沈ませることに等しい。
巨大な敵によじ登り弱点を突くグランシス。だが真の懐の深さは探索にある。松明なき夜は道が危険に変わり、人里離れたダンジョンが点在し、遠征を支えるポーンを雇う。全ジョブを極め、キメラを狩り、出発に備える時間こそが、この自由で歯ごたえある冒険にカルト的地位を与えた。