Elevator Action^2 - Returnsのレビュー
タイトーは八〇年代の諜報劇を、鉄筋と電飾の街へ移し替えた。断面で見せる建物では階ごとが独立した舞台となり、外套姿の工作員は厚みのある絵で描かれ、火花が散り硝子が砕ける。背景は遊びには不要でも雰囲気には不可欠な細部、貼り紙、什器、奥を横切る人影で埋め尽くされている。
タイトーの音響班が用意したのは、題材に寸分違わず寄り添う張り詰めた融合音楽だ。弾かれる低音、裏拍の金管、電気風琴、乾いた打楽器が潜入を支え、決して大袈裟にならない。警報が鳴れば同じ旋律が速度と歪みを増して戻り、危機の高まりは目に見える前に耳へ届く。