Far Cry 3のレビュー
生い茂る美しさの異国の風景、ジャングル、山々、まばゆい光──オープンワールドは、野生の、危険な自然を呼吸する。植生の豊かさと色彩の瑞々しさが、豪奢な遊び場をつくる。広大で玉虫色に輝くこの視覚演出が、稀なほど大らかな砂場を引き立てる。
ブライアン・タイラーはここでファンファーレをトランスに持ち替える。電子処理された部族の太鼓、幻覚めいた弦、ジェイソンの精神の漂流に寄り添う高揚。そして麻畑を火炎放射器で焼く場面に流れるスクリレックスの一曲が、暴力の陶酔を告白する。
海賊に明け渡された島に囚われた呑気な旅行者の青年が、少しずつ暴力と狂気へと滑り落ちていく。人を惹きつける宿敵に支えられ、物語は誰の内にも潜む野蛮を、不穏な暗さとともに問いかける。その曖昧さとカルト的な悪役が、オープンワールドFPSに刻印を残した。