Flinkのレビュー
ヘンク・ニーボルグは背景の一枚一枚を挿絵として描く。節くれ立った幹、幾重にも重なる葉、青く光る洞窟。多層の差動スクロールが奥行きを生む。フリンク自身は小さなドットの塊だが、走り、跳び、呪文を唱える動作が見分けられるだけの枚数が与えられている。
マティアス・シュタインヴァクスが書いたのは物語音楽だ。森の面では笛とチェンバロ、洞窟では低い弦。反復する主題は同じ形で回らず、静かに姿を変えていく。CD音源が各楽器の立ち上がりを保つため、音楽は横スクロール面と同じくらい人形劇に近い。