Gyakuten Saiban 5のレビュー
人物は立体に移りながら、古い文法をそのまま持ち越す。三次元で造形されていながら、動きは計算された断続で、異議の構えは必要なだけ保たれ、所作の終わりでぴたりと止まる。置き換えられた静止画とまったく同じ振る舞いだ。その周囲では、手描きの動画が要所を区切りながら、決して調子を変えることがない。
感情を読み取る仕組みが、これまでにない音の層を加える。証人が語るあいだ、矛盾する複数の感情がそれぞれ固有の音色で立ち上がる。恐れには張りつめた弦、怒りには短い金管、悲しみには孤立した一音。そのなかから、そこにあるはずのないものを聞き分けねばならない。楽譜そのものが、耳で調べる証拠品になる。
再び法廷へ戻った成歩堂は、埋もれた心の傷を抱える希月心音とともに、司法の暗黒時代に立ち向かう。これまで以上に情感に満ちた事件の数々が、罪悪感、喪失、そして希望を繊細に織り上げる。法廷の緊張と人間味の調和が、この物語に長く色褪せぬ力を宿す。