I Am Setsunaのレビュー
三好智己が、楽曲のすべてを一台のピアノに託す。その思い切った選択が、雪の旅を澄んだ憂いで包む。一音一音が静寂のなかで落ちる雪片のように響き、旅路の儚さを際立たせる。稀有で勇気ある、この削ぎ落とした純度が、オーケストラでは決して届かない親密さを作品に与えている。
往年のJRPGへの素直な敬意を込めたI Am Setsunaは、雪に閉ざされた世界を舞台に、アクティブタイム系の古典に倣う戦闘で哀切な旅を描く。胸を打つ物語に加え、スプリットナイトの調整や技の最適な組み合わせ探しが、長く煮詰める余地を与える。静謐な空気が、急がず一歩ずつ味わわせる。