Ignition Factor, Theのレビュー
ジャレコが選んだのは見世物ではなく記録映像の語法だ。真上から捉えた建物の平面図、崩れ落ちる間仕切り、層をなして広がる煙、そして温度を色で示す炎。斧や消火器、酸素ボンベが並ぶ装備画面は、武器庫というより消防署のロッカーそのものに見える。
音楽は一歩下がった位置にとどまる。そしてそれが正しい。低い持続音、繰り返される合成音の音形、崩落が近いと知らせる数少ない打楽器の強調。前に出ているのは警報と炎の唸りのほうだ。おかげで全体の響きは英雄的な伴奏ではなく、不安の低い唸りに近くなっている。