Jungle Book, Theのレビュー
草木は幾重もの層として扱われる。手前に蔓、その奥に幹、いちばん奥に樹冠。この機種の作品がめったに挑まなかった厚みが、密林に生まれる。動物たちは元になったアニメの比率を保ち、明るい色の少年と彩度の高い緑の背景との対比が、どんな場面でも彼を見失わせない。
曲は映画の歌を三声へ移し替える。もともと金管の一団とジャズの太鼓に支えられていた楽曲だけに、拍の扱いにはとりわけ手が込んでいる。雑音の声部はここで珍しい役目を得る。小太鼓を刷毛で撫でる音だ。おかげで全体は、歌われていた版の跳ねる感じを失わずに済んでいる。