Langrisser - Dramatic Editionのレビュー
うるし原智志が登場人物を全面的に描き直している。細い線、丁寧に描かれた衣の襞、画面いっぱいの立ち絵は、指揮官たちに雑誌の表紙のような存在感を与える。戦場の地図は色調が柔らかくなり、駒も手が入った。抑えた戦術画面と濃密な挿絵の落差が、見せ方全体を組み立てている。
岩垂徳行の主題が光ディスク向けに編曲し直されている。行軍を彩る豊かな金管、幕間の物憂げな弦、二つの戦役をつなぐために作品をまたいで受け継がれる英雄的な旋律。軍記物としての格調を保ちながら、じっくり考える手番の間合いを決して塗りつぶさない。
収録された二つの戦記は、同じ剣をめぐる二世代の物語だ。追われた王子が国を取り戻し、やがてその後継者たちが、そこから生まれた帝国と対峙する。分岐は光か闇か独立かという立場の選択を委ね、その一手が同盟関係も結末も書き換える。善悪を先に与えない戦争譚である。
最初の二作の『ラングリッサー』をリマスターして一つに集めることは、分岐するシナリオ、ユニットの運用、別エンディングにまたがる戦術の遊びをいきなり倍にする。あらゆる道を遊び直し、指揮官を育て、すべてを探る作業には、長い時間がいる。サーガに忠実なこの詰め合わせの太っ腹さが、シミュレーションRPG好きが味わう長寿命を差し出す。