Makai Senki Disgaea 3 - Raspberyl-hen Hajimemashita.のレビュー
この拡張は、ギャル風の魔物ラズベリルと、その小さな一味に主役を委ねる。美術は、色付きの髪、反抗的な制服、ふてぶてしいポーズといった、けたたましい不良少女の美学を、本編より軽く爽やかに展開する。外伝は学園喜劇の調子を育み、三人の暴れん坊が画面いっぱいを占める。
この、より陽気な外伝の物語に合わせ、音楽は軽やかにポップになる。跳ねるリズム、爽やかな旋律、浮き立つ繰り返しが、不良三人組の悪ふざけに寄り添い、大きな戦いの仰々しさから離れる。楽曲は休み時間のような勢いをまとい、初めから終わりまで叙事詩より悪戯を選ぶ外伝のために誂えられる。
魔界の学園の優等生たる反逆の御曹司が、愉快なほどねじ曲がった理屈を掲げて父を倒そうと目論む。はちゃめちゃと英雄のパロディの裏には、実力と親子の情をめぐる確かな主題が潜む。シリーズに忠実な、笑えて、それでいて意外なほど心温まるこの破格のコメディは、見事に的を射る。
ユニットを常識外れまで育て、アイテム界に潜って装備を膨らませ、無数の入れ子のシステムを使いこなす行為が、強さの限界を絶えず押し広げ、常にもう一戦を呼ぶ。各段階が最適化の妙技を解禁する。やり込みは前提で時間を食うが、この戦略の上積みが、果てしなく工夫に報いる。
すでに豊潤な冒険に、操作可能なキャラと新シナリオを備えたラズベリル編が加わり、限界をさらに押し広げる。アイテム界と極限のやり込みが底知れぬエンドゲームを生む。ディスガイアの精神に忠実なこの盛り込みぶりが、シリーズ屈指の懐深く長寿な一作たらしめている。