Metal Max Returnsのレビュー
舞台は戦後の砂漠であり、そこでは残骸が家具の役を果たしている。戦車の骸、打ち捨てられた給油所、トタンで建て直された町。修理し改造していく車輌は部品ごとに見た目を変え、そのつぎはぎの積み重ねが目に見える形で残っていく。この作品の絵としての正体は、まさにそこにある。
音楽は乾いたロックと砂漠の質感を混ぜ合わせる。フィルターのかかったギター、合成のハーモニカ、金属質の打楽器。街道の主題は急がずに長く回り続ける。同業の賞金稼ぎとの対決では熱が一段上がるものの、響きは空想科学というより埃っぽい西部劇の側に留まり続ける。
選ばれし者もいなければ予言もない。世界はとうに終わっており、どの賞金首を追うか、どの車輌を直すか、いつやめるかは、すべて遊ぶ側が決める。物語は舞台と標的の名を並べるだけで、何が大事かの判断を委ねてしまう。そこから生まれるのは稀な自由と、独特の寂しさだ。
新エリアや新ボス、膨らんだ物語で初代メタルマックスを作り直し、荒廃した世界を自由に巡る旅をさらに長くする。部品ごとの戦車改造、任意の賞金首狩り、目印のない広野の踏査が、自発的な寄り道を何倍にも増やす。原作の非線形な精神を受け継ぐこの拡張リメイクは、自分のペースで歩める懐の深いRPGと評される。