Odin Sphereのレビュー
ヴァニラウェアによる手描きの壁画、すらりとした主人公、巨大な生き物たち──どの場面も、動く彩飾物語のようだ。2Dアニメーションの繊細さと色彩の豊かさが、絶え間なく目を奪う。濃密で洗練されたこの絵画的な華麗さは、いまも2D表現の頂であり続ける。
ベイシスケイプの手による楽曲は、抒情と悲劇的な荘厳さを織り交ぜ、おとぎ話の色合いをまとった荘厳なオーケストラを繰り広げる。この幻想的な劇のどの幕も、やさしさと怒りのあいだで、豪奢な主題に脈打つ。洗練され心奪うこの交響的な豊かさが、作品の絵画的な絢爛と見事に寄り添う。
五つの声で語られる絵本のように、この物語は、権力をめぐる黄昏の戦に巻き込まれた英雄たちの交差する運命を織り上げる。北欧に着想を得たおとぎ話の悲劇として、愛、予言、そして世界の終わりを、稀なる演劇的な広がりで結び合わせる。絡み合う章立ての構成が、本作を荘厳な美をたたえた絵巻に仕立てる。
悲劇の物語のなかで絡み合う五つの運命を追う本作は、手描きの美しさと際立つ再プレイ性を備えたアクションRPGを描く。それぞれの主人公を導き、技を磨き、巨大なボスを打ち倒すことが、長い時間を満たす。崇高なアートワークに支えられたこの物語の広がりが、カルト的な珠玉という根強い評価を生む。