Ristarのレビュー
伸び縮みする腕を持つ小さな星の住人リスターが、豪奢な色彩の惑星と、本機としては稀なほど豊かな背景のなかを駆ける。主人公の丸みを帯びた豊かな表情と、色合いの瑞々しさが、魅力にあふれている。丁寧で温かなこの視覚の大らかさが、晩年のセガの才を余すところなく物語る。
光に満ち、歌うような佐々木朋子と幡谷尚史の音楽は、抗いがたい南国のやさしさをたたえた、彩り豊かなポップの旋律を繰り広げる。どの惑星も、冒険の跳ねるような遊び心に寄り添う耳に残る主題に脈打つ。陽気で丁寧なこの8ビットの瑞々しさは、いまも本機屈指の美しい音の器であり続ける。