Sega Ages 2500 Series Vol. 32 - Phantasy Star Complete Collectionのレビュー
同じコレクションの3D作り直しとは違い、この箱は保存を選ぶ。四つのファンタシースターは、手を加えられていない原作の絵で並ぶ。マスターシステムの角ばったドットから、メガドライブのより繊細なスプライトまで。時代の色と限界ごと、出た当時のままに見られることが、各版の文言に忠実な、資料としての一品にする。
音の面では、この編集盤は、セガのチップから出たそのままの原音を保つ。メガドライブのFM音源の署名、金属的でありながら温かい音色、そしてシリーズの象徴となった戦闘と迷宮の主題が蘇る。編曲を加えず届けられるこの音の素材は、全盛期の16ビットのセガがどう鳴っていたかの証言となる。
集まると、四つの作は秘めた糸を明かす。宇宙船と色鮮やかな惑星の下に、繰り返す悪、ダークフォースが潜む。作から作へ、幾世紀も越えて甦る宇宙的な存在だ。この共通の影は、サーガを少しずつ恐怖へ引き込み、その親しみやすいスペースオペラが、初めからはるかに暗い脅威を隠していたことを明かす。四つを並べて初めて全貌が見える連関だ。
古典『ファンタシースター』のサーガをまるごと一枚のディスクに集めた本作は、一作また一作と遊び進める、数十時間ぶんのJRPGを差し出す。アルゴ星系を探り、英雄を育て、各作をクリアすることには、相当な時間がいる。通好みに仕立てられたこの詰め合わせの太っ腹さが、RPG好きが愛でる寿命を生む。