Shin Megami Tensei - Strange Journey Reduxのレビュー
すべてが面頬越しに見られる。通路は一人称で流れ、兜の縁に切り取られ、計測値が重ねて表示され、地図は同じ硝子の上に少しずつ描かれていく。探査隊の面々は厚く角張った服を着ており、それは甲冑よりも極地用の装備に近い。この一点が、物語を科学調査の任務のなかに据え置く。
音楽はほぼ全面的に合成音で、意図して冷たい。震えを与えない持続音、遅い脈動、送風の音、兜越しに濾された呼吸。音楽と同じだけ装備が聞こえてくる。数少ない旋律は壁越しに拾われたかのように届かないままだ。明快な律動を戻すのは戦闘だけで、それも通路の沈黙にただちに回収される。
物語は任務報告書の形をとる。国際的な調査隊が極地に現れた異常空間へ入り、観測したことを記録し、隊員を失い、仮説を書き改めていく。遊び手がその進行を追うのは、劇的な場面ではなく積み重なる記録によってである。やがて異常空間は人類に下された判決であることが明らかになり、結末は勧告を起草するようにして選ばれる。
迷宮じみた宇宙ステーションを一人称視点で歩き回り、悪魔と交渉して仲間にし、自らの仲魔を合体させていく——契約のたびに可能性が広がる成長の構造が生まれる。地図を描き、物語の謎を解きほぐすことが、先へ進む意欲を再燃させる。難度とテンポは忍耐を要するが、息詰まる雰囲気と悪魔収集が根強い吸引力を放つ。
南極に現れた渦に飛び込む物語は、悪魔との交渉と合体が要となる、濃密なダンジョンRPGを繰り広げる。たっぷりとした本筋に、一人称視点の探索と複数の結末が加わり、冒険を長い時間へと延ばす。アトラスならではのこの奥行きが、女神転生好きのあいだで根強い評価を生んでいる。