Shin Megami Tensei Vのレビュー
幸田璃也(コウヅカ・リョウタ)は、グレゴリオ聖歌の合唱、歪んだギター、張りつめたエレクトロニカを対話させるスコアを手がけ、シリーズの聖と魔の二面性に忠実に応える。神経質で頭を離れない戦闘テーマは、悪魔との交渉のひとつひとつを緊張下の決闘へと変える。シリーズの音の遺産を受け継ぎつつ現代的な息吹を吹き込む、大胆な筆致だ。
荒廃した東京へ放り込まれた高校生は、神々と悪魔、相容れぬ理想の間で選択を迫られる。安易な道徳を拒み、物語はどんな世界を再建したいのかを問い、いずれの同盟にも稀なほど明確な形而上の重みを背負わせる。
荒廃した東京が、巨大な垂直探索の舞台へと姿を変える。そこには勧誘し、合体させ、何百体も集められる悪魔がひしめく。サブクエスト、隠しダンジョン、選んだ属性で変わる複数の結末が、冒険を大きく引き延ばす。手強い挑戦と本物の周回性の組み合わせこそ、ゆっくり味わうRPGにしている。