Sly 3 - Honour Among Thievesのレビュー
アートデザイン
音楽
シナリオ
力強い輪郭のセルシェーディング、夜のノワールな空気、カートゥーンのアニメーション──スライの世界は、軽やかでいて黒い色調のアニメそのものだ。くっきりとしたシルエットと様式化された背景が、ひと目で伝わる遊び心ある気品をつくる。生き生きと洗練されたこのビジュアルは、いたずらっぽい魅力を少しも失わない。
楽曲は、一味への別れの温もりを目指す。原初の三部作の結びであるこの作品は、より優しい情をにじませる。三人の絆への温かな主題、古い旋律の情のこもった再現、別れの前に親密さを祝う宙づりの間。いつもの弾みを捨てずに、音楽は柔らかな重みを己に許す。物語を閉じると知っているかのように。
物語は、盗人の犠牲で幕を閉じる。最後の大仕事のあと、スライはすべてを捨てる。長く己を追った捜査官カルメリータのそばで生きるため、何もかも忘れたふりをし、クーパー家から継いだ名も、館も、稼業も手放す。英雄は家の遺産に抗して愛を選び、三部作はほろ苦い断念で閉じる。
互いを補い合う才能を持つ仲間を集め、手の込んだ強盗を組み立てる流れは、忍びのゲーム性の幅をさらに押し広げる。空中のアスレチック、潜入、操縦パートが間延びなく連なり、どの場面でも見やすい。一部のミニゲームは些細なものだが、スライの身のこなしと冒険のテンポが楽しさを少しも損なわせない。
泥棒アライグマのサーガの壮大なフィナーレ——多彩な才能を持つ仲間たちと、見事な盗みを仕組み、潜入、プラットフォーム、独創的なミニゲームを交互にこなす。攻め方の自由といたるところのユーモアが、どの任務も痛快にする。粋で気前よく、見事な作り込み。愛おしい三部作を見事に締めくくる、潜入プラットフォームだ。
影に紛れ込み、窃盗と軽業を繋ぎ、異なる才能を持つ複数のキャラを切り替える——アイデアに満ちた潜入とプラットフォームのループが宿る。ガジェットを解放し、次の盗みを準備することで先へ進みたくなる。一部のミニゲームは浮いているが、このカートゥーンのスタイル、とっつきやすい潜入、多彩さには粘り強い手応えがある。
スライ一味を率いて緻密に組み立てた強盗を成し遂げる本作は、プラットフォーム、潜入、多彩なミニゲームを、あふれんばかりの冒険へと織り交ぜる。本筋に、探し出す宝箱、挑戦、そして固有の能力を持つ仲間が重なる。この豊かさと抗いがたいカートゥーン調が、太っ腹なプラットフォーマーという根強い評価を生む。