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続編は色調を冷やす。前作が夏の光に浸っていたのに対し、こちらは主に夜、画面の光だけが照らす室内で進み、深い青と逆光の顔が並ぶ。物語の中心を占める人工知能の表示画面には、さらに冷たい別の描き方が与えられ、肉体を持つ世界とのあいだに線が引かれている。
書法は前作より管弦楽に寄る。伸ばした弦と合成された合唱が喪の場面を支え、研究室の場面では乾いた電子音が残る。前作の主題は断片としてだけ戻ってきて、決して全曲では鳴らない。記憶を置きながら、その完結を許さないための手つきだ。
主人公が諦めてしまった時間軸を描くこの暗い変奏は、罪悪感、喪失、そして不穏なAIへと沈んでいく。いっそう物悲しいこの物語は、原作の空白を埋め、その悲劇をいっそう研ぎ澄ます。欠かせぬ補完として、インタラクティブSF屈指の名作を受け継いでいる。
運命のより暗い別の枝を探ることが、仮説を生む装置と、語りの糸を最後まで解きほぐしたい欲を再び動かす。電話での選択と複数の結末が、セッションの合間にも緊張を保つ。前作頼みで饒舌なため玄人向けではあるが、不安に満ちた空気と明かされる真実が、粘り強い掌握力を保つ。
別の世界線を探ることは、同じく濃密で心を揺さぶる筋立てへとオカベの旅路を延ばす。一つひとつのルートを読み返し、物語どうしの繋がりを解きほぐし、すべての結末に至るには、長い時間がいる。サーガの精神に忠実なこの物語の濃密さが、ノベルゲーム好きが味わう寿命を差し出す。