Super Mario Odysseyのレビュー
アートデザイン
音楽
シナリオ
キューブ状の王国からニュードンク・シティの摩天楼まで、各ワールドが独自の視覚言語を貫き、マリオをリアルな人間と並べてみせる。臆面ないスタイルの祭典は色彩とアイデアに満ち、ただ進むだけで絶え間ない驚きへと変える。
ニュードンク・シティの炸裂するビッグバンドから、王国を飛び移るジャジーなテーマまで、久保直人が率いる楽曲は管楽器とスウィングにあふれている。そして「Jump Up, Super Star!」、フェスを丸ごとミュージカルに変える歌入りのコーラス。そのリズムの躍動が跳ね回る遊びの楽しさと完璧に重なり、何年経っても抗いがたい。
跳ね、キャッピーで敵を乗っ取り、思いもよらぬ道具に変える。発想は各国を巡るたびに尽きることなく湧き出す。操作精度は3Dアクションでも屈指の出来栄えだ。簡単に拾えるムーンも一部あるが、動かす純粋な楽しさは今も輝きを失わず、まったく古びていない。
ジャンプ、ダッシュ、キャッピーを投げてクリボーやTレックスに乗り移る。あらゆる動きが遊びの発想になる。各王国は秘密とムーンに満ち、つい寄り道が止まらない。滑らかな操作感は爽快そのもので、自由の広さゆえ何度遊んでも初回のように心が躍る。
どの国も手のひらのからくり箱のようだ。キャプチャーで数十もの体と意外な動きが解放され、片隅ごとにムーンが隠れている。報酬は速く、しばしば毎分のように届き、やめるのがほぼ不可能になる。ステージを『九割』で離れ、後で新たな力を得て仕上げに戻る。レベルデザインの気前よさは今も新鮮で、長く遊ぶとムーンの雨が希少さの感覚を鈍らせることもある。