Super Robot Taisen Fのレビュー
絵づくりの離れ業は、二十年の隔たりを持つ機体を同じ画面へ並べた点にある。七〇年代の重々しい巨人、宇宙叙事詩の細身の輪郭、より新しい有機的な躯体。どれも元の作風を損なわずに共通の縮尺へ描き直された。戦術画面をあえて無地に保つことで、この品揃えが一つにまとまる。
仕組みは単純だが効果は絶大だ。登場する作品はそれぞれ自前の主題歌を保ち、金管と合唱とギターで家庭用に編曲される。七〇年代の巨大ロボットの行進曲の次に宇宙叙事詩の旋律が同じ地図の上で鳴る。この音の衝突こそがこの企画の醍醐味であり、機体一つ一つに即座の存在感を与える。
脚本の賭けは、別々に作られた世界を一本の信じられる年表へ溶接することにある。共通の侵略が各乗組員を同盟へ追い込み、それぞれの作品から持ち込まれた因縁は消されるどころか劇の推進力として使い直される。全体をつなぐ書き下ろしの物語は単独でも成立し、丁寧な布石が続編の決着を準備する。
数多のスーパーロボットものの主役機を一つの戦線に集める本作は、見ごたえと手応えを備えた長いターン制マップを約束する。キャンペーンはミッションを、鍛え上げるパイロットを、心躍る戦闘アニメを次々と連ねていく。ファンサービスと戦術的な奥行きのこの結びつきが、スパロボ好きが味わう寿命を養う。