Tales of Phantasia - Narikiri Dungeon Xのレビュー
着替えの仕組みがそのまま絵の主題になる。職ごとに、小物にいたるまで描き込まれた一式が用意され、人物は遊ぶ者の目の前でそれをまとう。同じ主人公が魔道士の衣から重装、さらに料理人の装いへ移っていく様は、衣装そのものを一個の収集対象に変える。
桜庭統と田村信二の手による音楽が、時を越える旅を通じて、熱いオーケストラと心打つ主題を結び合わせる。どの戦いもその熱量で奮い立たせ、街の旋律が冒険を温める。テイルズシリーズの礎たるこの音の大盤振る舞いは、いまもファンの胸に深く残る。
二本を一枚に収めることで鏡の効果が生まれる。クレスとダオスの壮大な物語の隣に、生きた人形たちの軽やかな冒険が並び、互いを対比で照らし出す。追加された内容が共通の人物を介して両者を結ぶため、全体は註釈付きの作品集のような佇まいを帯びる。
『テイルズ』の冒険を、衣装とダンジョンのシステムと混ぜ合わせた本作は、戦闘、職業、探索に富んだJRPGを繰り広げる。パーティを育て、ダンジョンを探り、すべてを解放する時間は、長く費やされる。独特の形式を持つこの太っ腹さが、RPG好きが味わう寿命を差し出す。