Z.H.P. - Unlosing Ranger vs. Darkdeath Evilmanのレビュー
図像は変身する特撮の連続活劇からそのまま持ち込まれる。縁取りの入った密着の衣装、色付きの面頬をもつ兜、描かれた爆炎を背にした名乗りの構え、そして画面へ叩きつけられる題字。挑戦のたびに組み直される迷宮は、装飾を欠いた、ほとんど事務的な幾何によって際立つ。
主題歌の吹奏が全体を貫く糸になる。鳴り響く金管、男声の合唱、拳を振り上げるような折り返しが、変身のたびに戻ってくる。たとえ主人公が二十度目の失敗を喫した直後であってもだ。勝ち誇る讃歌と、繰り返される死との落差だけで、この作品の笑いの半分が成立する。
出発点にあるのは恥辱である。名もない男が瀕死の本物の英雄に行き当たり、事故のように衣装を受け継ぎ、その能力を欠いたまま世界を救う役を負わされる。以後、物語は敗北による前進の上に立つ。死ぬたびに、この人物はほんの少しだけ滑稽でなくなっていく。
挑むたびに作り替えられるダンジョンへ潜ることは、失敗すれば戻されつつも、一周ごとに主人公が確かに強くなるローグライクRPGを築く。装備を最適化し、力を高め、極限のステータスを目指す営みは、数百時間を満たす。日本一ソフトウェアならではのこの成長の奥行きが、RPGの虜が大切にする寿命を差し出す。