Classic NES Series - Metroidのレビュー
この叢書は当時の画面を一切手を加えずに映し出す。紫と緑を帯びた岩の通路、数色だけで描かれた絵柄、通路をまるごと覆い隠す闇。手つかずのまま保たれたこれらの選択は、それが技術的な制約から生まれたものであり、それでいて誰も狙わなかった空気を生んだのだと改めて教えてくれる。
音楽も当時のまま再現される。角ばった音色、粘る低音の線、不安定な音程で組まれた落ち着かない旋律、何もない区画に置かれた長い沈黙、そして数音で名高くなった導入の主題。原型のまま耳にすると、雰囲気を成立させるのに必要な材料がいかに少なかったかがよく分かる。