Dragon Quest Buildersのレビュー
賭けられているのは、鳥山明の丸みのある魔物たちを立方体の文法へ翻訳しながら、それと分かる姿を保つことだ。スライムは稜線が見えていてもなお雫の輪郭を失わず、シリーズの明快な色は角張った分割を生き延びる。石を積み直して作られるアレフガルドの風景には、幾何学を和らげる階調の空が与えられている。
すぎやまこういちの主題は管弦楽の編曲として取り込まれ、地方が変わるたびに原典のシリーズを思い出させる。明快な行進曲もゆるやかな円舞曲もそのままだ。遊び手がしていることとの落差は際立っている。壮大な冒険の音楽を背に、人は積み木を重ね、木を挽く。この作品はそのずれを堂々と引き受けている。
出発点はシリーズの歴史を裏返す。第一作の勇者は魔王の誘いを受け入れてしまい、世界はすでに敗れている。だからここでは、家の建て方すら忘れた人々の王国を建て直すことになる。章ごとに別の町が起こされ、失われた技術の記憶そのものが本当の賭け金になる。
採取し、築き、世界を一片ずつ作り直していく営みは、自由なものづくりと、常に次の目標を示す明快なクエストとを結びつける。槌を振るうたび町が甦るさまには確かな手応えがあり、再びの一手を呼ぶ。章が切り替わると進捗がやや乱暴に巻き戻るものの、建築と導かれる冒険の融合は稀な勢いを保つ。
資源を集め、町や道具を築き、廃墟と化した世界を再建することは、夢中にさせると同時に開かれた、建築と冒険のループを築く。クエストをこなし、自作を磨き、各章を探る時間は、長く費やされる。サンドボックスとRPGを結びつけたこの太っ腹さが、ものづくり好きが味わう寿命を差し出す。