Romancing Sa-Gaのレビュー
この系譜の第一作は、すでに画面の文法を定めている。升目を感じさせない見下ろしの世界、自由に通り抜けられる街、選んだ出自によって輪郭の大きく異なる主人公たち。色は明るく、どこか洗い流したような淡さを保つ。シリーズを初期から支えてきた小林智美の挿絵の呼吸が、そこにそのまま宿っている。
伊藤賢治の筆により、音楽は、英雄的な主題と神秘的な空気のあいだで、目を見張る旋律の豊かさの自由な冒険の楽曲を繰り広げる。オープンワールドのどの地方も、固有の音の色で彩られる。この音楽の気品が、サガシリーズの音の個性の礎を築いた。
八人の主人公、八つの出発点、そして彼らを待ってはくれない世界。物語はあらかじめ書かれた道筋ではなく、出会いと選択によって動き出す。この自由には代償があり、丸ごと見逃す挿話も出てくる。それでも、二度遊べば本当に別の話が語られるという体験が、そこには確かにある。
それぞれ異なる序章を持つ八人の主人公と、自由に巡れるオープンな世界――SaGaシリーズの礎となった本作は、選ぶ主人公次第で道も結末も枝分かれする。自由なステータス成長、リアルタイム戦闘、決められた一本道のなさが探索と周回を促し、主人公ごとに新たな冒険となる。一九九二年に大胆なこの非線形構造ゆえ、今も全ての秘密を掘り尽くそうと人は戻ってくる。