Samurai Spirits - Zankurou Musoukenのレビュー
この一作は系譜を明確に暗い方へ振る。絶えず雷雲の垂れ込める空、画面を斜めに切る豪雨、影に沈み人影が逆光のように浮かぶ舞台。傘を差す若い剣士をはじめとする新顔は、先達より冷たい色調で描かれ、全体の配色も初期の明快な色から離れていく。
作曲が頼るのは密度ではなく空白だ。太鼓の一打と次の一打の間に置かれた長い沈黙、伸ばされた笛の音、決定的な場面でしか出てこない弦。この抑制が、当たった一太刀をいっそう乾いたものにする。数少ない管弦の高まりとの落差もそれだけ鋭くなる。