Ultra Street Fighter IVのレビュー
ウルトラはステージをカプコンのテーマパークに変える。マッドギアのアジトではファイナルファイトの悪党どもが野次馬に並び、宇宙エレベーターとピットはストクロ由来、そして電撃の短剣を構える仮面の双子デカープが参戦する。背景は事情通のための間違い探しになる。
集大成らしく、サウンドはIV世代の五年間を丸ごと蓄える。初代の主題、スーパーとアーケード版の追加曲、新ステージにはストクロから移された楽曲。大会仕様のこの内蔵レコード棚のおかげで、一つのセットの中に別々の時代が連なり、ラウンドごとにIVの歴史から色を汲む。
古典の究極版で、さらなるファイター、ステージ、最高峰でのバランスを磨く調整を加える。感触の精度と戦術の豊かさが、初心者からプロまで、わずかな上達にも報いる。豊かで均整がとれ、切れ味鋭い。競技のために作られた対戦の指標の到達点で、心躍る濃密さの対決を約束する。
相手を読み、一撃を置き、正確なタイミングでコンボを連ねる行為が、各ラウンドを即座に雪辱したくなる綱引きにする。キャラクターを使いこなし、オンラインで昇格することが練習に報いる。技術の高さは初心者を拒むが、丁寧なバランスと読み合いの奥深さが、愛好家を飽きさせない対戦にしている。
格闘ゲームの顔の裏に、ほぼ底なしの奥深さが潜んでいる。一キャラを極めるだけでも膨大な練習を要し、拡張されたロスター、ランクマッチ、ウルトラコンボの習熟が天井を際限なく押し上げていく。終わりのない上達曲線こそが、今なお競技者と愛好家を引き留めている。