Xenoblade Chroniclesのレビュー
すべては途方もない着想に支えられている──平原も海も森も見渡すかぎり広がる、巨大な巨神の動かぬ体を踏破するのだ。眺めの目もくらむような尺度が、稜線を越えるたびに息を呑ませる。有機的で法外、それでいて一貫したこの映像の野心は、いまもRPGの頂であり続ける。
ACEと光田康典を中心とする布陣による記念碑的な作品である楽曲は、叙事的なオーケストラ、ロック、ボーカルの高鳴りを織り交ぜ、途方もない冒険を支える。ガウル平原の昼の胸躍る主題から、最も心を打つ曲まで、どの曲も印象に残る。この交響的な豊かさは、現代J-RPG屈指の名作に数えられる。
世界と化した二柱の巨神の凍てついた体の上で、一人の青年が、伝説の剣を手に、仲間の仇を討つべく旅立つ。めまいのするような広がりを持つサイエンス・ファンタジーの叙事詩として、物語は宿命、自由意志、そして神々を前にした人間の在り処を問いかける。その野心的な逆転と唯一無二の世界が、本作をRPGの記念碑に仕立てた。
敵の周囲に位置取り、ここぞでふさわしいアーツを放ち、パーティゲージを読み、未来予知で先を見越す――リアルタイムの戦闘は、際立った明快さでアクションと戦術を結びつける。広大な眺望は、爽快な探索へと誘う。インターフェースは情報過多で一部のクエストは単調だが、システムの規模と奥行きは今も模範的だ。
二体の巨神の上に広がる広大な世界を旅し、未来視で敵の一撃を先読みし、愛着のわく仲間を育てていく――そんな冒険では、越えた丘の先に必ず次が見えてくる。リアルタイムの戦闘、鍛えるジェム、数百ものクエストが、目標と報酬を次々に繋いでいく。繰り返しの多いサブクエストは重荷だが、旅の壮大さと英雄たちへの愛着が、粘り強い吸引力を保っている。
巨神バイオニスと機神メカニスの動かぬ体を巡ることは、無数のサブクエストや固有モンスター、隠れた地を秘めた広大な世界の探索そのものだ。アーツの強化やジェムの錬成、レアアイテム探しがシュルクの物語を遥かに超えて冒険を伸ばし、光田康典の音楽が支える。この緻密な密度がWii屈指のアクションRPGの名声を築いた。