Battle Network - Rockman EXE 3のレビュー
日本版はこの電脳世界の絵の文法を定めている。虚空に架かるデータの通路、光る市松模様の床、背景でも戦場でもある回路基板の壁面。抽象化されたその空間と、暖色で見下ろし視点に描かれ、学校や商店の間を歩き回る現実世界との対比は、はっきりと際立っている。
音楽もこの二重の所属に付き従う。人の暮らす街並みには澄んだ日常の旋律、電脳空間へ入れば冷たい持続音と機械的な律動。戦闘曲は必然的に短く反復的だが、主題を取り替えるのではなく音の層を積み重ねることで、強度を少しずつ押し上げていく。
かつてない広大なサイバースペースでゴスペルに挑むと、網の隅々にチップや秘密が潜む遊び場が広がる。洗練されたカスタムスタイルと初の戦術的解放ミッションが進行に厚みを加え、拡張されたバトルチップ図鑑が終わりなき収集を促す。物語の起伏とフォルダ調整も相まって、GBA屈指の長寿作とされる。