F-Zero - Climaxのレビュー
この機械での最終作は相当な数の機体を抱え込む。仕事の中心は、高所から見下ろされる数十の機影を見分けられるようにすることだ。原色の使い分け、性格付けの明快な船体、数点まで縮んでも判別できる輪郭。走路の作成機能も、組み合わせ部品による独自の図案を加えている。
この最終作は、系譜のいくつもの世代から集めた曲を携帯機の音源へ編曲し直して収める。数小節で分かる往年の走路の曲と、新設コースのために書かれたより重い新曲。両者が同居することで、十年を超える自社の作風の変化が、一枚の媒体の中で耳に辿れるようになっている。
精緻に刻まれたコースを、常軌を逸した速度でマシンを飛ばし、バンクのきついコーナーごとに縁をかすめる——携帯機としては稀な速度感の頂に達する。コースエディタが、体験を延ばしたい者へ痛快な自由を加える。硬派で滑らか、猛烈に切れ味鋭い。純粋なアドレナリンを愛する者だけの、極限走行の至宝だ。