Iridion IIのレビュー
この開発元は機械を限界まで使い切る。何層にも重ねられた背景の階調、弾に乗る透過の表現、画面が埋まっても滑らかさを失わない拡大と回転。宇宙の風景も惑星の表面も、この規格では珍しい奥行きを見せるが、それは遠近の計算ではなく層の重ね合わせによって得られている。
音楽は音源を通常の使い方をはるかに超えて引き出す。複数の声部を重ねた楽曲、深い低音、標本化された打楽器。その手ざわりは携帯機の音というより、当時の電子音楽そのものに近い。曲は長く、しっかりと構成され、数小節で回るのではなく本当に展開していく。