Legend of Zelda, The - Ocarina of Timeのレビュー
三次元の礎となるハイラル──風吹き渡る平原から昼夜の移ろいまで。本作は、並ぶもののない構図の感覚で、3D冒険を発明した。空気感と表現の切り詰め方が、どの場所にも忘れがたい存在感を与える。この先駆的な視覚演出は、いまも現代のアドベンチャー全体を潤し続ける。
オカリナの数音だけで、ひとつの世界がまるごと呼び覚まされる──ゼルダの子守唄や時のうたは、人々の記憶に刻み込まれている。ゲームプレイに組み込まれた近藤浩治の楽曲は、音楽を冒険のれっきとした道具に変える。3DSでも色褪せぬこの旋律の魔法は、いまも揺るぎない規範であり続ける。
幼き日々から引き離され、一瞬にして七年の時を越えた少年が、礎となる伝説の英雄となる。通過儀礼の旅、友情、そして闇との戦いが、ほとんど神話的なまでの必然をもって描かれる。時代を超えた冒険の手本として、この物語は一世代まるごとの想像力を形づくった。
Z注目は3Dの剣戟を定義し直した。狙い、回避し、受け流す動作が直感的かつ滑らかになり、以後数えきれない作品が真似た文法を打ち立てたのだ。巧妙なダンジョン、筋の通った世界、明快な進行がそれを補う。一部のテクスチャは古びたが、この礎となった操作感は今なお損なわれぬ喜びで手になじむ。
ダンジョンを探索し、世界の一角を一気に開く道具を手に入れ、次の謎を解いていく流れが、見事な滑らかさで発見を連ねていく。時代を行き来する仕掛けとハートのかけら集めが、本筋をはるかに超えて冒険を引き延ばす。いくつかの往復には古さがにじむが、この構造は今なお心を奪う手本であり続ける。
広大なハイラルの国を巡ってガノンドロフを討つ旅は、巧妙なダンジョン、謎解き、秘密に彩られた冒険を繰り広げる。長く見事な本筋に、エンディングのあとまで引き止めるサブクエストや収集要素が重なる。今なお基準であり続けるこの礎のような規模が、じっくり時間をかけて味わう旅にしている。