Undercover Copsのレビュー
アイレムがこの格闘活劇を置いたのは、壊され、脂じみた街だ。鉄屑、下水道、崩れた市場、汚染で黄ばんだ空。三人の主人公はいずれも規格外の体格を持ち、この作品の顔は、地面から拾って殴れるものの多さにある。電柱、単車、魚。そのどれもが人物と同じ真剣さで描き込まれている。
音楽はこの終末めいた舞台に張りついている。重い低音、工業的な打楽器、歪んだ刻み、そして地下の場面で沈み込む鈍い持続音。狙われているのは旋律ではなく鼓動だ。息継ぎのない連戦で進んでいく構造には、その選択がよく噛み合っている。