Wonder Boyのレビュー
絵が拠って立つのは、ひと目で分かることだ。腰布の少年、白い斧、拾い集める色とりどりの果実。背景の草木は、繰り返される少数の、しかし輪郭のはっきりした形にまで切り詰められている。数区域ごとに基調色が変わり、森、洞窟、氷原、夜と移っていく。それだけで、真横に進み続ける道行きに緩急が生まれる。
道中のほぼ全体を、たった一つの主題が伴走する。数小節の跳ねる旋律で、繰り返されても煩わしさより連れ合いのような感触になる。輪郭がきわめて簡素で、速度が決して急かさないからだ。曲が変わるのは水中の区域と各回の終わりだけで、そのぶん変化そのものが出来事の重みを帯びる。