Aladdinのレビュー
絵が求めるのは細部より動きだ。跳ぶ、滑る、受け流すという所作それぞれに、この機械としては異例の枚数が割かれ、その結果、主人公の身のこなしは稀なしなやかさを得る。市場、洞窟、宮殿の背景は繰り返される迫持と絨毯の意匠に支えられ、暖色が最初から最後まで画面を支配する。
曲は映画の旋律を引き受け、それを三声へ切り詰める。管弦楽全体に支えられていた楽曲だけに、これは繊細な作業だ。採られた答えは、歌の線と歩く低音だけを残し、装飾をすべて手放すこと。おかげで旋律はそれと分かりながら、痩せた版を聴かされているという感じは最後まで生じない。