Elder Scrolls III, The - Morrowindのレビュー
ジェレミー・ソウルの手による音楽が、穏やかな探索の主題から叙事的な合唱「Dragonborn」まで、雄大で瞑想的なオーケストラでオープンワールドを包み込む。どの地平も自由と驚きを呼吸し、飽きさせることなく冒険を支える。時を超えたこの交響的な広がりは、いまもジャンルの規範であり続ける。
難解な予言を成就させるため解放された囚人たる異邦人が、奇妙で魅惑的な文化が息づく火山の島を見出していく。稀なる奥行きを持つサンドボックスとして、物語は神話、政治、そして宗教を、プレイヤー自身に解きほぐさせる。その徹底した自由と異郷の趣をたたえた世界が、本作を西洋RPGの記念碑にした。
奇妙な島に降り立ち、洞窟も、ギルドも、遺跡も、足取りを導く矢印一つなく隈なく探索する。そのめくるめく探索の自由のなかで、どんな片隅も道具かクエストを約束する。思いのままにキャラを育てることが、前へ進む欲求を絶えずよみがえらせる。ダイス制の戦闘と無骨なインターフェースは取っつきにくいが、この際限なき没入感は、稀有な掌握力を保っている。
ヴァーデンフェルに放り出され、メインの筋に触れる前に数十時間が過ぎていく。無数のクエスト、競い合うギルド、27の技能、膨大な呪文と隠しダンジョンが常に新たな道を開く。矢印に頼らない完全な自由こそが、今も没入感の基準とされる理由だ。