Final Fantasy IIIのレビュー
職の仕組みは、すべて画面の上で読み取れる。転職のたび人物は頭から足先まで描き直される。甲冑、法衣、帽子、手にした得物。世界は地表、浮遊大陸、内海と三つの層を順に開き、それぞれに固有の色調を持つ。召喚の演出は画面いっぱいを占めて放たれる。
ファミコン時代の頂点たる植松伸夫の楽曲は、「悠久の風」から記念碑的な最終決戦の主題まで、驚くべき叙事的な広がりを繰り広げる。豊かで英雄的などの旋律も、音源チップの限界を押し広げる。この音楽の手腕が、本作を本機で生み出された屈指に美しいRPGにしている。
四人の孤児が洞窟に落ち、光の結晶に選ばれた身であることを知る。彼らの立つ層の下には、沈んだもう一つの地表が隠されている。物語の骨格は古典的だが、世界の広がりを明かす手つきは丁寧で、層が開かれるたび、知っていたはずの世界の姿が組み替えられてゆく。
数十のジョブを自由に切り替え、ダンジョンごとにチームを最適化できる。長く惹きつける戦術的な奥深さがある。ジョブを開放し、その相性を試し、次のボスに挑む流れが、報酬と新たな挑戦を次々と連ねていく。終盤のダンジョンでセーブできない点は苛立たせるが、このジョブシステムは今なお引き込む独創性の頂点であり続ける。
六人のキャラを操り、職業を自由に入れ替える——それだけで冒険は果てしなく伸びる実験場になる。各ジョブを極め、地上と地下の世界を巡り、召喚を呼び、巨大なボスを倒すのに長い時間を費やす。理想の編成を求めて無数の組み合わせを試したくなる。ジョブシステムを完成させた三作目は、今も高い名声を保つ。