Shin Megami Tensei III - Nocturneのレビュー
人類が消えた終末後の東京、金子一馬による毒々しいデザインの悪魔たち、簡素な色調──世界は凍てつくような奇妙さを呼吸する。抑えたセルシェーディングと息詰まる構図が、独特の居心地の悪さを根づかせる。そぎ落とされ不穏なこの視覚演出が、メガテンの作風の頂点を刻む。
半ば人、半ば悪魔として荒廃した東京をさまよう本作は、悪魔を仲間にし、合体させることで絶えず編成を組み替える、暗く重いJRPGを描く。迷宮のごときダンジョン、苛烈な難度、複数の結末へ分かれる筋立てが、冒険を長い時間へと延ばす。この手強い濃密さが、本作をカルトJRPGの柱たらしめている。