Tomb Raidersのレビュー
先駆者として踏み込む立体的な遺跡、冷たい光、記念碑的な建築──本作は、息をのむ孤絶の空気とともに、3D冒険の礎を築いた。背景の広がりと虚無の感覚が、稀なる存在感をつくる。簡素で礎となったこの視覚演出が、ジャンルに深い刻印を残した。
ネイサン・マクリーの手による音楽は、探索される遺跡の荘厳な孤独を抱きとめるべく、沈黙とわずかな管弦楽の主題を重んじる。神秘的で心奪う名高いメインテーマは、一瞬で分かる署名となった。稀有な気品をたたえたこの音の抑制が、冒険と発見の感覚を昇華させる。
古代の遺物を回収するために雇われた考古学者は、道半ばで気づく。依頼主が求めているのは博物館に収める品ではなく、力を振るうための道具なのだと。物語を進めるのは何より通り抜ける土地そのものだ。南米の墳墓、地中海の遺跡、沈んだ都市。碑文と建築が、誰も解説しない滅びた文明を語る。