Tales of Phantasiaのレビュー
繊細に描かれたスプライト、玉虫色の色彩、やさしさに満ちた背景のJRPG──本作は、本機の物語と視覚の限界を押し広げる。デザインの繊細さと色合いの瑞々しさが、魅力にあふれている。丁寧で温かなこのアートディレクションが、16ビットRPGの黄金時代を物語る。
桜庭統と田村信二の手による技術の妙技たる本作は、SNESのカートリッジでは前例のない快挙として、オープニングにボーカル曲を組み込む。さらに、楽曲は、時代を旅するために削り出された、稀有な豊かさのロックオーケストラを繰り広げる。この音の野心が、本作をJ-RPG音楽の里程標にしている。
破壊をもたらす魔導士の復活を阻むため時を越えて送られた青年は、その敵が胸を引き裂くような理由を秘めていることを知る。「テイルズ」最初の一作として、物語は復讐、時間旅行、そして悪役に同情を禁じ得ぬ悲劇を結び合わせる。その野心と情感が、偉大なサーガの礎を築いた。
一本のラインの上でリアルタイムに戦い、料理を作り、時を越えて広がる物語を見届ける——その体験が、この機種としては驚くほど野心的なRPGを成り立たせている。解放されていくスキル、隠し要素、主人公たちの絆が、先へ進みたい欲求を呼び起こす。テンポはまだ手探りだが、このアクションと物語の融合は、しぶとい引力を保っている。
三つの時代をクレスたちと巡る冒険は稀有な広がりを持ち、本筋にクエストや習得技、時の彼方に隠された秘密が加わる。リアルタイム戦闘は熟練を報い、各人の作り込みを誘う。テイルズの祖として、この濃密な物語と探索心をくすぐる音楽が長い寿命を支える。